井枝尼 理出亜  百貨店にて

井枝尼 理出亜  百貨店にて
私は海外の高級ブランド化粧品の売場で働いている
店頭にたっていると人の本質がよく見える
背伸びする人、自然な人
品性のある人ない人
贈る方も受けとる方も同じ
それは、育ちでは必ずしもない、
 マルクスの婦人はドイツの高級貴族の令嬢だった、世の中の本質、底辺への眼差し
社会構造の理解、そして行動力、彼女の感性は歪まず、底を見透す
上部から下部、そして上部構造を見渡す
 美は本質を見通し、本質を見失ったとき醜悪となる
 どや街、工場だけではないここでも本質は見える
 私は本質の見える客を見いだし、取り込んで見せる