新旧訳聖書を読むワークショップ 第11回「正義」
正義と平和は抱き合う
旧約聖書と新約聖書をたどると、現代の中東や欧米の歴史へとつながっていきます。その中で、誰が被害者で誰が加害者なのか、そして何が正義なのか、わからなくなる瞬間が訪れます。
そんな時こそ、「小さきもの」に寄り添うべきなのだと思います。若い頃、私は貧困や抑圧を憂い、体と心を壊すほど運動に打ち込みました。しかし、理想と力不足の現実とのギャップを直視しようとしながら、その視点すらいつしか見失っていました。今日のワークショップで、それを指摘され、思い出すことができました。
不完全な自分、不完全な世界。その中で、最後の日まで私は何ができるのでしょうか。悪や罪はどこから来るのか。それは、私たちの不完全な空間から生まれるのかもしれません。
知恵と勇気をもって、生き直すことができるのでしょうか。時間感覚や世界観、宗教観の違いを知ることも、知恵の一つだと信じたい。知恵は勇気と意思を育み、正義と平和へと至る道を照らします。
怒りと知恵が生む正義
「正義には怒りが必要」だと改めて思いました。しかし、それ以上に「時間をかけた知恵」が必要なのだとも感じます。知恵と正義、そして平和は抱き合いながら成り立つのだと思います。