誕生日にて 庭の色に目を止める
私は、何をみおとしたのか。ふと庭の色に目を止めることではないか。
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自然と農耕から、蒸気がたなびく工場に人々が移り、商品が電車や船で、都会には運ばれ、商品が商人により売られる。
商人や工場は銀行から融資を受け、利息を払うことを求められる。時間短縮と規模拡大、利益拡大を求められる。労働する人々
は翻弄され続ける。庭に咲く花に気が付かないまま。銀行が一番強いのか、工場、と商人と綱引きしているのか、貨幣が暴走しているのか、そ
んなことを考えているうちに、花は枯れる。
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世界の成立、天地、人間の創生、知恵、罪、部族、都市、国の成立と滅亡、繰り返される人々の背信。試練、そしてイエスの誕生と宣教。十字
架復活、弟子たちの活動、そして黙示録と最後の審判。そんなことを考えている内に花は枯れる、その色の鮮やかさに気が付かないまま。
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世の中は淡色で、血に濡れているのではなく、精緻に砂時計のように移り変わり、引いたり押したりする。
周りの人の笑顔、友の笑顔がみえるといい。誕生日にて 庭の色に目を止める。時間をわが手に。あなたの手に。